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【ものづくりストーリー】file.04|自家焙煎珈琲豆専門店「コーヒー乃川島」

1953(昭和28)年創業のコーヒーブランド「コーヒー乃川島」。 

コーヒー豆の焙煎・卸売事業を軸に、オリジナル商品の開発にも力を注ぎ、誰かに贈りたくなるドリップバッグや、夏にぴったりのアイスコーヒー、こだわりのスイーツなどを豊富に展開しています。 

自家焙煎ならではの本格的な味わいと、常に新しい提案でコーヒーシーンをリードし続けてきた、老舗ロースターが大切にしてきた思いに迫ります。   

安定したおいしさと、贈る思いを大切に 

1953年、戦後の空気がまだ色濃く残る時代。 

創業者の川島康雄さんは、会社勤めを辞めて焙煎技術を学び、地元・静岡でコーヒー豆の卸売事業を始めました。 

喫茶店もまだ珍しい時代に、なぜコーヒーだったのか——。 
家族も詳しくは知らないそうです。 

康雄さんが大切にしたのは、コーヒー豆本来の味や香りを生かした焙煎でした。酸味と苦味のバランス、焙煎した瞬間から始まる熟成。飽くなき探求心と美学を持って、日々、焙煎を行っていたそうです。 

「父は、とにかく焙煎が好きな人でした」。 

そう語るのは、現社長の川島啓晃さん。川島社長は幼い頃から、黙々と焙煎に向き合う康雄さんの背中を見て育ちました。納得のいく味をどこまでも追い求めた父・康雄さんの姿勢が、いまでもコーヒー乃川島のベースになっているといいます。 

職人の手で受け継がれる焙煎技術  

現在、コーヒー乃川島では、50年以上の焙煎経験を持つ工場長をはじめ4人の焙煎士が、創業者である康雄さんの思いと技術を受け継いでいます。

コーヒー乃川島が創業以来、ずっと大切にしてきたのは、“いつ飲んでもおいしいコーヒー”を届けること。「コーヒー乃川島の味が好き」と言ってくださるお客様に、期待どおりの味を届けたい。そんな思いが、安定したおいしさを守る力になっています。  

焙煎に使用するのは主に、加熱ムラの少ない半熱風式の焙煎機。同じ機械で焙煎しても、豆の状態やその日の天候によって、仕上がりは異なります。その違いを見極め、調整するのが職人の技。

品質にムラが出ないよう、社内で定期的に試飲会を行い、「どう感じるか」「どんなおいしさを届けたいか」を探求し続けています。 

コーヒーを軸に広がる事業

創業当初は、ホテルや喫茶店向けの卸売が中心だったコーヒー乃川島。 

コーヒー豆の小売をはじめたのは、店先に置いてあるコーヒー豆のストックケースを見たお客様の「小分けして販売してもらえませんか?」という一言がきっかけだったそうです。

現在のように、小売店向けの卸事業や、ギフト商品の開発に大きく舵を切ったのは、2代目の川島社長の代になってからでした。 

東京・三田の老舗コーヒーロースター、ミカド珈琲で修業を積んだ川島社長。母・悦子さんの病をきっかけに20代で家業を継ぎ、焙煎技術を磨く一方で、オリジナルの菓子や輸入食品を扱う店舗を展開するなど、事業の幅を大きく広げてきました。

菓子の取り扱いをスタートしたのは、視察に訪れたブラジルで、コーヒーと一緒に菓子が販売されているのを目にしたことがきっかけでした。「コーヒーを軸に、そこから広がる新しい食文化を提案したい」。そんな思いが、事業の発展へとつながりました。

「喫茶店の味」から「家庭で楽しむコーヒー」へ 

川島社長が特に力を注いだのが、お湯を注ぐだけで本格的な味わいが楽しめるドリップバッグコーヒーや、牛乳で割って飲むコーヒーベースなど、家庭向け商品の展開です。

「手軽なのに、しっかりおいしい」 
「お店のような味が自宅で楽しめる」 

そんな価値が認められ、全国に販路が広がりました。

スーパー、雑貨店、お土産店、ホテル、式場など、さまざまな販路を持つコーヒー乃川島。商品づくりでは、それぞれの売り場に合わせた企画とデザインを大切にしています。 

「この売り場に来るお客様には、どんな商品が合うだろう」 
「どんなデザインなら、手に取ってもらえるだろう」 

そんな視点で、一つひとつの商品開発に取り組んでいます。 

多彩な提案を積み重ねた結果、これまでに開発した商品は、ドリップバッグだけでも200種類以上にのぼります。つい手に取りたくなるデザインも、素敵なコーヒータイムをつくり出すための、大切な要素の一部なのです。

“気持ちを伝えるコーヒー”が大ヒット

コーヒー乃川島の代表作であり、長年、多くの方に愛され続けている商品が「レターギフト」と題したドリップバッグのシリーズです。イラストレーターが描き下ろしたあたたかみのある花のイラストに、「ありがとう」「お世話になりました」などの言葉が添えられています。 

このシリーズは、コーヒー乃川島が新しい販路を求めて、雑貨店やギフトショップが集まるギフトショーへ出店したことがきっかけで生まれました。 

「感謝の気持ちをまっすぐに伝えたい」 
「受け取った人が笑顔になるデザインに」 
 
そんな思いのこもった企画に共感し、全国の雑貨店の中でもいち早く取り扱いを開始したのがアミングでした。 

アミングの店頭に並べたところ、お客様に大好評。小さなお菓子と組み合わせてプチギフトにしたり、メッセージカードの代わりとして贈り物に添えるなど、お客様の幅広いニーズに応える商品となりました。 

予想を上回る売れ行きに、最初はとても驚いたという川島社長。 
「私たちには、まだ出会えていないお客様がたくさんいる」と、確信したそうです。 

お客様の求める形に応えたい 

この日はコーヒー乃川島の皆さんがアミング本社を訪れ、新商品の企画やお客様の反応などについて、和やかに意見が交わされました。 

「コーヒー乃川島さんのすごいところは、私たちバイヤーやお客様の希望に、すぐに応えてくださるところです。」 

そう話すのは、アミングの食品担当バイヤー・吉野佳志乃さん。 

以前、新たに提案された商品の中に、アミングのお客様の好みとは少し異なる印象の商品がありました。そこで率直な感想を伝えたところ、改良されたサンプルがすぐに届き、その早さと的確な対応に驚いたといいます。 

お客様の声を伝えても、「今後の参考にします」で終わるメーカーも少なくありません。そんな中、お客様の声を形にしてくれるコーヒー乃川島は、アミングにとって、とても大切なパートナーなのです。

左から、コーヒー乃川島常務取締役 川島雄太郎さん、代表取締役社長 川島啓晃さん、アミングオーナー 西江あきよ、食品バイヤー 吉野佳志乃、コーヒー乃川島第二営業部部長 鈴木友美さん

「私たちはコーヒーの専門家ですが、お客様の好みやニーズを一番よく知っているのは、小売店の皆さまです。味づくりもデザインも、正解はお取引先ごとに異なります。だからこそ私たちは、一つひとつの声にしっかりと耳を傾け、柔軟に応えられるコーヒーブランドでありたいと思います」と、川島社長は語ります。

最初はパッケージに心を惹かれて購入し、その本格的な味わいから、ファンになる方も多いコーヒー乃川島。 

変わらないおいしさと、変わり続ける挑戦。その両方を大切にする姿勢が、時代を超えて多くの人に愛され続ける理由なのかもしれません。 

Buyer's Comment

コーヒー乃川島さんとは、ギフトショーの会場で初めて出会いました。最初にお取り扱いした「コーヒービーンズチョコレート」がとてもおいしくて、その後もアミングオリジナルのクッキーを作っていただくなど、コーヒーだけにとどまらない、幅広いご提案をいただいています。

「ありがとう」のメッセージが入ったドリップコーヒーは、アミングがギフトをご提案するうえで欠かせない人気商品です。「目上の方にも贈りやすいよう、敬語のメッセージがほしい」というお客様の声を受けて、丁寧な手書き文字で「ありがとうございます」と記した商品も作っていただきました。これがとても好評で、多くのお客様に喜ばれています。

気軽に贈れて、きちんと感があって、何より、おいしい。大切な方に感謝の気持ちをしっかりと届けてくれる、本当に素敵なアイテムだと思います。

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